リナリナ猫瑞希ぱきゅう編【夢現の猫ライド】
最終話「反逆の果てに」




「吾輩の考えは……間違っていたというのか……」
「さあにゃ、だが、あたしの進む先にその答えがあるにゃ」
「……あるのか?」
「なくても見つけだすにゃ!」
「クッ、クククッ……ならばやるがよい!」
「言われなくてもやるにゃ!」



戦う真の敵が別にいると知った猫瑞希と楓。
その前に立ちはだかるのは、セリオ・クルスガワ直属のスーパーリーフであった。
スーパーリーフ・九品仏大志が実の兄だという事実に衝撃を受ける猫瑞希だったが、新たな力『ハイ猫パンチ』によって大志を撃破し先へと進むのだった。

ちなみに、楓さんは初音と融合合体(エターナル・エルクゥ)をしてスーパーリーフを倒しました。


「ほう、ここまで来ましたか、反逆猫(トリズナーキャット)……」
「てめえが、リーフの親玉にゃ!」
「そのとおりです、私がリーフ部隊隊長セリオ・クルスガワ。葉っぱを、いや時系列を超越し、全てのブランド(メーカー)を支配する女です」
「意味解らないにゃ……このポンコツが……」
「フフフッ、お馬鹿な野良猫には難しい話すぎましたね。では、イエスかノーかで答えてもらいましょう。私の仲間になりなさい」
「ノゥにゃ」
「イエスと言いなさい」
「絶対にノゥにゃ!」
「…………」
「おい、ポンコツ、解ってるのかにゃ、あたしは反逆猫にゃ。ノーとしか言わない女にゃ!」
「フッ、ならばあなたの心変わりを誘発しましょう」
「にゃっ!?」

ぞわぞわぞぞわっ!

「うぐぅですぅ〜」
「改造メイドロボ集団! この1000人のマルチさんに勝てますか?」
「イエスにゃ!」
「! ノーとしか言わないはず……」

キュイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ……。

「激動のハイ猫パンチ×1000!!!」

ドガオオオオオオオン!

「馬鹿な!」
「続いて双撃のハイ猫パンチ!」

フッ!(消え去り、猫瑞希の背後に出現する、セリオ)

「なかなかの進化ぶりです。では、今一度あなたに質問を送りましょう」
「にゃにぃ!?」
「私の能力が空間を操れるとしたらどうしますか? どんな攻撃もかわせるとしたらどうしますか? どこに逃げても追いかけてくるとしたらどうしますか? 『メイドワープ』が可能だとしたらどうしますか? どうしますか? どうしますか? どうしますか? あなたならどうしますか?」
「決まってるにゃ……」

バッ!

「……闘うだけです!」
「楓さんですかっ!」
「…セリオ・クルスガワ……あなたを断罪します!」

ドカアッ!

フッ!(メイドワープ)

「な!?」
「ほう、進化を果たしたようですね。私の見込み通りの美少女です」
「スーパーリーフは倒しました……次はあなたです!」
「おいおい、またケンカを横取りする気かにゃ〜」
「猫瑞希さん……これだけは譲れません。わたしはこの女に人生を狂わせられました……借りは返すのが道理です!」
「お前には無理にゃ」
「その無理……わたしの信念で押し通します!」
「ぬかせにゃ……壊滅のハイ猫パンチ!」
「エディフェル刀鬼断!」
「ゆるゆるです!」

ドグオオオオオオオオオン!

「にゃあっ!」
「くぅ!」
「有給(悠久)の時を費やし、装備を進化させてきた私に刃向かうとは……」
「にゃ、ハイ猫パンチが効かないにゃ!」
「セリオさんの姿が消えて!?」
「メイドワープだそうにゃ」
「それは手強いです……」
『だが! 手強くても勝つ!(猫瑞希&楓)」
「だから、無理ですって」

ドバアアアア〜ン!!

「ぐにゃああっ!」
「ぐぅぅ!」
「これで理解してもらえましたか?」

ギン! グウォン!(ガンを飛ばす、猫瑞希と楓))

「その目、敵対をやめない瞳……ならば体裁作ろう必要はありませんね。規制を逃れるために変えていたこの姿でいる必要もない!」

パアッ!(変身)

「そうです! これが私の本当の姿! セリオ・クルスガワ、設定年齢8歳双子座のAB型!」
「美………」
「美幼女にゃああああっ!」


「では、進行と攻撃を開始します」

シュン!(メイドワープ)

「にゃっ!」
「こっちです! スーパーメイド光線!」

ガギュ〜ン!

「にゃああっ!……くそったれにゃ!」

シュン!(メイドワープ)

「と思ったらこっちです。スーパーメイド光線!」

パギュ〜ン! パギュ〜ン!

「トドメのシャル・ウィ・ダンス!」
「にゃあああああああああああああああっ!」


二時間後……。

「これで解ってもらえましたか? 私の無敵さが…………ちょっとだけ疲れましたね」
「くぅ……」
「楓さん、私は子供の頃からあなたの潜在能力に目をつけていたんですよ」
「……だから、姉さんに近づいたのですか!? 風呂敷の中に山吹色のお菓子を詰めて!」
「そのとおりですが……何か?」
「許せません!」
「誰も謝っていません」
「あたしだって許さないにゃ!」
「なんで、猫瑞希さんが……」
「謝ってないと言っています!」

バシュウウウウウウ!(即死メイド光線)

ダッ!(猫瑞希を庇って、何者かが飛び出す)

「ぐわああああああああああっ!」
「にゃに!?」
「むっ! 裏切りましたか、大志さん!」
「あんた、にゃんでこんなことを……」
「そんなことはどうでもいい……マイシスター! セリオの出現するポイントに拳をたたき込め!」
「予測などできるわけがありません!」
「でるさ!」
「ああ、できるにゃ!」
「どうやって!?」
「吾輩のレンズ(サングラス)と……」
「あたしの拳で……」

シュン!(メイドワープ))

「なっ!? それは……」
『膨張のハイ猫パンチ!!!』
大志のレンズの能力で巨大化した拳がセリオを殴り飛ばした。

ドゴオオオオオオオオン! キュ〜〜〜ン!

「ぐわあああっ! やられます、このままでは……はっ!?」
「逃がしません……セリオさん!」

ジャキィ〜ン!

「エディフェル刀鬼断!!!」

ドシャアッ!

「ぐぅぅ……馬鹿な……私の……メイドワープが……」

「あんた……あんたのおかげでやれたにゃ……」
「………………」
「……あ……」
サア……(すでに絶命し真っ白に燃え尽きている、大志)。
「……見事な……反逆にゃ……お兄ちゃん……」


「セリオさん……アルター能力者(リーフヒロイン)のために行動したというのは偽ですか? 法螺ですか!?」
「…………」

『そうですよ〜』
「何!?」

シャキィィィィィ!

「お前は誰にゃっ!?」
「……私はセリオ・クルスガワのアルター……アークデーモン=秋子!!!」

マネエエンン!!!

「あれが……セリオのアルター!?」

ダッ!

「助けてください、アークデーモン=秋子さん〜! あいつらが私をイジメますぅ〜」
「そうですか……悲しいですね、セリオ・クルスガワさん……と言うか……アルターに頼ってはいけません!」

ドバアアアアン!

秋子の拳がセリオの胴体を貫く。

「ひぎゃあああああああああああっ!」
「にゃにぃ!?」
「使えないご主人様ですね、フフフッ……」
「どういうことです! アルターが創造主を裏切るなんて……」
「訳解らないにゃ……」
「これが最終進化です! そうリーフキャラとはアルター(鍵キャラ)を発生させ自立させるための生命体……すなわち捨て石です!」

ドゴン!

「にゃ……んだと……」
「自立するアルター……では、セリオさんの目的ではなく……」
「私の目的です!」
「この世界の支配者を人間(リーフ)からアルター(鍵)に変え……理想のアルター(鍵
ランドを築くのです!」

ゴウウウゥゥン!

「だが、しかし、私は空間を支配するアルターですが、残念ながら時間までは無理です。だから、セリオを使って作られたのです……タイムマシーンを!」

ドグワアアアアアアアアアアアアアアアアアン!

「宇宙船じゃないですか!」
「カッコイイでしょ〜♪」
「ふざけるにゃ! 何がアルターワールドにゃ!」
「真剣ですよ」
「なおさら悪いです!」
「あらあら、そんなに睨まないでください」

シュン!(消え去り、背後に出現」)

「悔しいですけどォ〜♪ 私に夢中ですかァ♪」

アークデ〜〜モン〜〜♪(破壊音)

「にゃんて……奴にゃ……」
「強すぎます……」
「や……ヤバイにゃ……弱い考えしか浮かばないにゃ、姉貴(理奈)………」



「あははーっ♪ 天下の反逆猫が負けるつもりですか?(幻聴)」


「そんなわけ無いにょ!」

!(ティリアを初めとする死んだはずのキャラが! 未登場のキャラが! 全員集合!)

「お前達はーー!!」
「ぱぎゅぅ! 猫瑞希さん」
「加勢して欲しいかにょ〜猫瑞希先生?」

「いらねえにゃ、こんな奴…………」

ギャギィィ〜〜ン!

「あたし一人で充分にゃ!」
「わたしも2人(楓+初音)で充分です!」
「チッ……むかつく方々ですね。では、タイムマシーンで全員過去に送って差し上げます! そして、私は未来を支配します!」

ウイイイイイイイイイイイイイイン!

「照準セェェェェェトォォォォです」

ギャキィ!

「皆さん逝ってしまいなさい! フフフフフフフフフッ!」

ドドドドドドドッドドドド!

「フ……?」
「逆転の……ハイ猫パンチ!!!」

ドカン!

「何!? しまった!? タイムビームの射線が……!?」
「にゃはははははっ! ツレションしようにゃ、秋子さん」
「貴様ああああああああああああああぁあぁ!」
「じゃあにゃ、すばる……」
「ね…………」

カアアアアアアッ!

「猫瑞希さあああああああああああん!」

ドオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオン!



タイム空間(ねじれた時計がいっぱいの異空間)

「猫瑞希ちゃん♪」
「緒方理奈!」
「今のあなたの弱い考えはなんですか♪」
「それは…………」

タイム空間突破。

「野郎(秋子)をボコれないことにゃ!」
「この馬鹿猫が! 周囲をよく見なさい!」

ギャアアアアアアアア〜〜!

「あなたのせいで古代に来てしまいました!」
「……で、古代って何にゃ? 喰えるにゃ?」
「喰えないに決まってます!」
「いいからケンカを始めようにゃ……あたしとあんたのケンカをにゃ!」
「私に勝てると思っているのですか?」

ギュル! ギュル!(秋子の右手がドリルと化し回転する)

シュン!

「にゃっ!?」

ドズズッ!

「お馬鹿猫さん!」
「にゃふぅ!(大量吐血)」
「フフフフフフフフフッ! どうですか? 土手っ腹に大穴を空けられた気分は!?」
「…………(ニヤソ)」
「痛くないんですか!?」
「その痛みに反逆するにゃ!」
「減らず口もそこまでです!」

ドカッ!

「何!?」
秋子のドリルが貫いたのは猫瑞希ではなくエディフェルだった。

ギュル! ドバアアッ!

「エディフェル! あの時、楓さんはとっさにアルターだけを送り込んだのですか!」
「いくにゃ、アルター(鍵)野郎!」
「アークデーモン=秋子〜〜♪」

ドバアアッ!

「にゃぐぅ……」
「……フフフッ、残念でしたね」

ドシャア……(切断された猫瑞希の左腕が地に落ちる)

「それでも……反逆にゃ!」
「無駄です。もし仮に私を倒せたとしても、あなたはこの時空に取り残される。どのみちあなたはここで朽ち果てるのです」
「関係にゃい! あたしはお前をボコるにゃ! それだけにゃ! 吠えろにゃ、あたしのハイ猫パンチ! 野郎に魅せつけろ! 俺の自慢の拳をオッ!!!」

ドキャアッ!

「くうわあああああああっ!」

バアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!

カッ!



嗚呼、人よ、神は知っているのです。
ヒロインに猫耳ヒロインが生まれたのは、一人の野良猫の手によってなのです。
この時、放たれたアルターの光によって、人が猫耳に進化したのです。
そのアルターを放出した野良猫。
その野良猫の名は猫瑞希……。
反逆猫・猫瑞希…………!!!







一年後(猫瑞希の元いた時代から)

「うぐぅ、ボクは鍵に帰るよ。そして秋子さんに荒らされた荒野に秩序を再建するんだよ」
「そうですか……もう何も言いません」
「…………」
「私は旅に出ます……この世にはびこる悪を断罪するたびに……カーギー隊員ではなく、エディフェルを持つアルター能力者楓として!」
「……楓ちゃん……」
「……あゆさん……」
「……愛していたよ……」
「……愛してました……」

「楓ちゃんを頼んだよ、初音ちゃん」
「……ありがとう」

背中を向けて歩き出す、楓。
「あ……お姉ちゃん……あたしも一緒に……」

ガシッ!(楓は初音の肩を抱き寄せる)

「当然です!」
「うん!」



「たく、猫瑞希が居なくなってからこっちも商売上がったりにょ。でも、真面目に働くのも悪くないにょ。可愛いお嫁さんもできたしにょ〜」
ティリアは香里と結婚しました。


極寒地帯。
観測隊員、森川由綺。
「これは氷漬けの恐竜!? しかも、中から破壊されたような亀裂が?……ん!?」
由綺はさらに驚くべきものを発見する。
『こみパ』という文字が壁画に刻まれているのだ。
「なぜ、超古代にこの文字が!? 大発見よ!」



猫瑞希の家。
御影すばる。
「……あたしは待ち続けますの。信じますの……猫瑞希さんが生きてること信じて待ち続けますの。猫瑞希さんのように諦めることに反逆しますの☆」

ザ……カッ!

「ぱきゅ……」
「にゃ! 待たせたにゃ、すばる」
「……猫瑞希……さん……猫瑞希さん!!」
すばるは泣きながら猫瑞希に抱きつく。
「にゃあ☆」

姉貴(理奈)……そしてお兄ちゃん(大志)。
あたしは生き抜く。泥をすすっても生き抜くにゃ!!
そのために戦うにゃ!!
運命にすら反逆してやるにゃ!!!
運命……これほど反逆しがいのある相手もいないにゃ……そう思うだろう、あんたも?

猫ライド完!




嗚呼、しかし、猫瑞希の反逆は終わらない。


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴッ!(地球(葉っぱ)に迫る無数の宇宙船の艦隊))

絶対壊滅無敵殲滅埼玉連合。

旗艦 みずいろ。
宇宙作戦司令官 キヨカスキー=オノザキXX3世。
「100億のブランドを支配してきたあたし達ようやく辿り着いた緑の星……」

ポロン♪ ポロン♪

宇宙ポンコツ ひよりん。
「……リーフだね、清香ちゃん」
「葉っぱキャラに通達せよ! 支配か……敗北か!」

宇宙妹 雪希えもん。
「前方に未確認物体だよ!」
「なんですって!?」

ゴゴゴゴゴゴゴ…ゴ! ドオオオオオオオオオオッ!

艦隊に立ちはだかるたった一隻の宇宙船。そして宇宙船の上に立っている一人の女。

「あ……あんたは……猫瑞希!!!」

ズンンッ!

「あ……あはは……あはははは! 一人で戦うつもり?」

「一人じゃないです!」
楓と愉快な仲間達(その他のキャラ全員)

「いや、それでも、葉っぱキャラは大馬鹿よ!」

「その馬鹿を極めるにゃ!!!」

ズガン!!

「さあ、いくにゃ! 反逆のおお! ハイ猫パンチ!!!」

ドゴアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!

一撃で全ての艦隊を撃破する。

「わかったにゃ! これが反逆にゃ!」
                     猫ライド完(完結)









簡易次回予告(香里&美汐)
「…………ふぅ、何よ、この長さは……」
「これでも楓さんの方の話をカットしたりしてるんですが……まあ、単行本一冊分の内容ですからね」
「一応説明しておくけど、コレは、漫画版を元ネタにしてるのよ。今までの猫ライドはアニメ版が元ね」
「まあ、このままずっと放置もなんでしたので、究極の馬鹿話である漫画版の方ですが、最終回を書かせていただきました」
「これで猫ライドも終了ってわけね」
「ええ、もしかしたら、とっても低確率ですが、アニメ版の猫ライド最終回も書くかもしれませんが……とりあえずお終いです」
「今までの猫ライドの続きにするにはかなり無理があるわよね……設定やなんやらかなり違うし……」
「他にもいきなり最終回にする手段もないことなかったんですよ」
「へぇー、どんなのなの?」
「『みんなみんな死んじゃったんですよ♪』と理奈さんが子供達に遙か昔の思い出、昔話として語るという……」
「アニメドラクエ型最終回ね……」
「その形の打ち切りならいつでも続きが作れますから」
「『本当の戦いはこれからだ!』型の方がまだマシじゃないの……?」
「ところで、コレかなり地の文がないというか、最初セリフと効果音だけで書いたのですが……いっそのことこのまま地の文一切無しにしてしまおうかなと誘惑が……」
「それは流石に……いくらなんでも何やってるのか解らないんじゃないの?」
「ええ、ですから、最低限の地の文は後付しておきましたが、解りにくかったら申し訳ありません」
「指摘してくれたら誤字や解りにくい部分は直すわ、最大限」
「面白くないと指摘されても直しようないですけどね」
「…………」
「では、このへんで……」
「またね。次回は……無いから、他の作品をよろしくね」
「馬鹿を極めます!!!」




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リナリナ猫瑞希ぱきゅう編ファイナル(偽)