カノン・サバイヴ
第66話「太陽の花嫁」



大切なものを殺され、奪われ、憎み、そして今度はこちらが相手を殺し、相手の大切なものを奪う。
結局、この世界はただそれだけで成り立っている。
終わらない復讐劇、絶えることのない憎しみの連鎖。
誰もそれから逃れることはできない。

「それじゃ駄目だよ、名雪さん!」
「……あゆちゃん?」
そこには、死んだはずの月宮あゆが居た。
ということは、自分も死んだのだろうか?
「ボク、香里さんを通してずっと見てきたから知っているよ。名雪さんは希望……誰よりも優しい人だって……自分の欲望に呑み込まれてしまったボクなんかと違って……」
「…………」
「香里さんは強い。もしかしたら郁未さんよりも強いかもしれない。誰よりも賢くて、誰よりも冷静で、誰よりも強い意志を持っている。でも……香里さんじゃ駄目だったんだよ」
「…………」
「香里さんの『力』の源は怒りや憎しみ……それでは駄目なんだよ。例え、郁未さんを倒せたとしてもそれでは……魔王が、この世界を司る残酷な神が代わるだけで……誰も救われないんだよ……だから、名雪さんが……」
「……うるさい」
「えっ?」
名雪は右掌であゆの顔面を鷲掴みにする。
「綺麗事は……理想は……もういらないんだよっ!」
名雪はあゆの顔面を握り潰した。



観鈴が絶命すると同時に、名雪は狂ったように叫び声を上げ、そして動かなくなった。
「……見込み違いだったみたいね、名雪……それとも、わたしが親バカだっただけかしら……?」
郁未は名雪の前まで近づくと、その首筋にそっと包丁を添える。
「もういいわ……あなたはわたしの『中』に還りなさい……わたしの『力』として共に生きましょう……さよなら、名……」
郁未が包丁に力を込めようとした瞬間、名雪の体中から強烈な赤い光輝が吹き出し、郁未を弾き飛ばした。
「なっ……?」
郁未は体勢を立て直す。
郁未の目の前で赤い光輝が嵐と化して、名雪の姿を覆い隠していた。
「馬鹿な、すでに第2段階だというのに何が……」
赤い光輝の嵐が晴れる。
そこには、血のような真っ赤に染まったウェディング姿の名雪が立っていた。
「赤……血……赤い月……そう異能力に目覚めたのね」
姿の変化以上に、名雪の体中から溢れ出している赤い光の闘気が、名雪が異能力に目覚めたことを肯定している。
「それにしても、なんて禍々しい……わたし以上なんじゃないの……?」
外見と闘気以外にもう一つ、決定的に今までの名雪と変わっている部分があった。
それは表情である。
名雪の顔から一切の感情が消えていた。
鋭く冷たい瞳が無感情に郁未を見つめている。
名雪が唐突に右手を郁未に向けてかざした。
「ちっ!」
反射的に郁未も右手をかざす。
次の瞬間、郁未と名雪の間の空間が爆発した。



「互角の威力……やるじゃないの、名雪」
郁未は口元に笑みを浮かべる。
だが、その笑みにはいつものような余裕があまり感じられなかった。
「互角? 誰と誰が?」
「んっ!?」
名雪の声は背後から聞こえてくる。
こんなにあっさりと背後を取られるとは……。
「シュートベント……ソルフレア」
振り返った郁美の目に映ったのは、名雪の掌から放たれる赤い光球。
赤い光球が郁未の体に触れた瞬間、凄まじい爆発と高熱が放たれた。



「……香里さんのムーンプロビデンス以上……いや、比較にならないレベルね……」
郁未は光球が触れる直前に、ドッペルゲンガーに入れ替わり、数百階上の階へ空間転移で逃れていた。
「……ソルフレア……水素爆弾100万発程度の威力しかない技だよ、お母さん?」
「くっ!?」
郁未は名雪の姿を確認すると同時に不可視の核撃を放つ。
「ストライクベント……コロナフィンガー」
何かに左肩を触られたと思った瞬間、郁未の左腕は一瞬で全て消滅した。
「があああああああっ!?」
「コロナフインガー……たったの200万度の熱を掌に纏わせただけの地味な技」
「……そうか……名雪……あなたの『力』は……月ではなくて……」
「ソードベント……プロミネンスブレイカー」
名雪は紅い炎でできた剣を斬りつけてくる。
「ガードベント! 不可視の盾!」
炎の剣は不可視の盾を一瞬で灼き斬ると、そのまま郁未の右腕も切り落とした。
「あああああああああっ!」
叫び声を上げながら、郁未は『下』へと落ちていく。
「…………」
名雪は空間転移であっさりと郁未の前に先回りした。
「調子に乗り過ぎよ、名雪!」
郁未の叫びと同時に、郁未の両腕が瞬時に再生される。
同時に赤い光が名雪の背後から降り注いだ。
「アブソリュートフルムーン(完全無欠の満月)!」
名雪の背後で巨大な赤い月が輝いている。
郁未は名雪の両手を掴むと、赤い月に向けて名雪を放り投げた。



名雪と赤い月が接触し爆発する瞬間、郁未は最下層に転移していた。
「月ではなく太陽とはね……あたしや香里さんの『力』のスケールを一気に飛び越えてくれたものね……」
名雪の『力』の質と量は明らかに郁未を凌駕している。
だが、だからといって、アブソリュートフルムーンに耐えられるはずはなかった。
郁未は壁に寄りかかる。
ここが真なる永遠への扉(ザ・トゥルーエターナルドア)を封じ込めるための特殊なダンジョンでなければ、間違いなく全てが消し飛んでいただろう。
迷宮がではなく、この街そのものが一瞬で『蒸発』していたに違いなかった。
「太陽(ソル)フレアね……」
太陽フレアとは、太陽大気中の最大の爆発のこと……そんなものを地上で再現したらどうなると思っているのか?
完全な現実世界ではなく、半ばエターナルワールドでもあるこのエターナルダンジョンだからあの程度の被害で済んでいるのであって、もしストラトタワー辺りで戦っていたらこの星自体がどれだいの被害を……。
「核爆弾100万発の威力……」
郁未の無限の核撃や香里のムーンプロビデンスは核爆弾『100発程度』の威力しかない。
100と100万では威力の次元が違いすぎた。
「化け物……』
あれは本当に自分の娘だったのだろうか?
そんなことを考えていた時だった。
「断魔剣!」
光輝の刃が郁未の体の半分を吹き飛ばしたのは……。
「舞!?」
血塗れの川澄舞がゆっくりと郁未に近づいてくる。
「……魔は……滅ぼす!」
「ああっ!?」
舞の六芒剣が郁未の右肩を切り落とした。
続けざまに舞は郁未の左肩も切り落とす。
すでに下半身が消し飛ばされていた郁未は身動き一つできず、舞に斬られ続けるしかなかった。
郁未にできることは激痛のままに叫ぶことだけ。
「……消えろ!」
六芒剣が最後に残った郁未の生首を真っ二つに切り裂いた。



「……ぐうううっ!? 今のは……」
郁未は自分の体の有無を確認する。
下半身は勿論、両腕もちゃんとあり、体には傷一つなかった。
「……夢?……まさか!?」
郁未は脳裏に浮かんだ今の現象の答えを瞬時に否定する。
そんなことがあるはずがないのだ。
「ぶっ!?」
郁未はいきなり吐血する。
いつのまにか郁未の左胸から巨大な刃が生えていた。
「えぅえぅえぅ♪ 酷いじゃないですか、あんな熱烈なキスをしといて、舞さんの『ついで』で跡形もなく吹き飛ばすなんて……薄情ですよ」
郁未の背中に栞が張り付いてる。
郁未の左胸から生えていた刃は栞の大鎌だった。
「がああっ! 失せろ、亡霊!」
郁未は自らの背後に包丁千本を出現させると、背中に張り付いてる栞に向けて撃ちだす。
しかし、包丁千本が当たる直前に栞の姿は消滅し、包丁千本は郁未の背中に突き刺さった。



「ああああっ!? これは……やっぱり……」
気がつくと、郁未は呆然と一人で最下層の真ん中に突っ立っていた。
大鎌に貫かれた左胸の傷も、自らの包丁が突き刺さった背中の傷もなくなっている。
「……がお……」
「……やっぱり、次はそう来るのね……」
両目を潰され、両胸、両肩、両太股と体中から血を溢れさせ、自らの体を真っ赤に染めながら、幽鬼のような足取りで観鈴は郁未に近づいてきた。
「観鈴ちん……悪い子だよね……大勢の人を傷つけたし……美汐さんを殺したものね……お母さんのために……ううん、自分のために……」
「…………」
「でも、だからって……こんなに惨く殺されなくちゃいけなかったの!?」
叫ぶと同時に、観鈴は郁未の首に噛みつく。
「ぐっ……」
両肩をやられ腕を動かすこともできない観鈴にはそんな原始的な攻撃手段しかなかったのだ。
「ぐぅ……死人は素直に死になさい!」
郁未は力ずくで観鈴を引き剥がすと、空に放り上げる。
「シュートベント! 不可視の核撃!」
そして、観鈴を跡形もなく吹き飛ばした。



郁未は荒い呼吸と共に、再び意識を取り戻した。
思った通り、観鈴に噛みつかれた首筋も無傷に戻っている。
「……どこからが……『邪夢』だったの……名雪?」
郁未は自分を冷たい眼差しで見下している名雪に尋ねた。
「最初からだよ。わたしはまだ一歩も動いていないよ、お母さん」
「……そう……」
郁未は苦しげな表情のまま、口元に自嘲するような笑みを浮かべる。
つまり、自分は何度も何度も『夢』の中で名雪弄ばれていたということか?
これほど滑稽なこともなかった。
「ねえ……名雪、あなたにおそらく、わたしの邪夢や不可視の世界が効かないように……わたしにもあなたが邪夢を使えたとしても……本来効かないはずなのよ。だって、わたし達はたった二人の親子……限りなく同質な力を持っている……同質ゆえに互いに効果は薄い……無効といってもいいほどに……なのに、なぜ?」
なぜ、自分は邪夢にかかったの?
「わたしの邪夢の方がお母さんの邪夢より何百倍もデープだからだよ」
「デープ……深い……強いってわけね。なるほど、これ以上無い簡単な理由だわ」
郁未の持つ邪夢に対する『免疫』が役に立たなくなるほど、名雪の邪夢の『毒性』は強いのだろう。
馬鹿馬鹿しいほど単純な理屈だった。
「瞬きの間に、何百、名千もの人生を見せることも簡単だよ、わたしには」
自慢するわけでもなく、ただ事実を述べるといった感じで名雪は言う。
「そう……凄いわね……」
夢の中のソルフレアと同じく、邪夢もまた自分とは『次元』が違うようだ。
「観鈴さん、舞さん、栞さんの……痛みと憎しみ……少しは『楽しんで』もらえた、お母さん?」
「ええ……おかげで、実はわたし……痛いのはあまり好きじゃなかったてことが知ることができたわ」
戦いの中でなら、相手を傷つけるのも、傷つけられるのも快楽といってもいいほど今までは気持ち良かったのである。
だが、邪夢の中での痛みは……恐怖と不快感しかなかった。
恐怖? そんな感情を感じたのはどれだけ久しぶりだっただろうか?
「……さて、じゃあ、最後の悪あがきをさせてもらうわよ……」
郁未は両手を空にかざした。
郁未の遙か頭上に巨大な月が生まれていく。
「わたしの全ての『力』を費やした……最後のアブソリュートフルムーン」
「……ケロピー」
名雪の呟きに答えるように、背後からカイザーケロピーが出現した。
「わたしが言えた義理じゃないけど……あなたみたいな化け物は存在していちゃいけないのよ……お母さんと一緒に無に還りましょう、名雪……」
郁未が両手を振り下ろすと同時に、赤い月が二人の頭上に降下してくる。
「ファイナルベント……」
名雪は右手を空に向けてかざした。
名雪の頭上で待機していたカイザーケロピーが突然、体中から炎と超高熱を発しながら高速回転を開始する。
「アルティメットソルクリメイション」
カイザーケロピーが巨大な火球……いや、太陽と化していた。
名雪が右手を振り下ろすと、太陽は赤い月に向かっていく。
サイズは太陽の方が小さかった。
だが、太陽は赤い月と接触すると、爆発するわけでもなく、赤い月を『取り込んで』しまう。
「フ……フフフッ……結局、月ごときでは太陽には勝てないというわけね……」
郁未はとても複雑な笑みで笑っていた。
自嘲、自虐、諦め、そして、喜び。
「これで……やっとわたしも『終われる』わけね……」
「…………」
名雪は無言でもう一度右手を振り下ろした。
赤い月を取り込みさらに巨大化した赤い太陽が落ちてくる。
「名雪……今度はあなたが苦しむ番ね。永遠の孤独と戦い……その『力』ゆえにあなたは誰とも分かり合えることもなく、共に歩むこともできず、いつか滅びる時まで永遠に独りぼっちで戦い続けるのよ……」
「…………」
「……じゃあね、名雪……元気で……」
「……さよなら、お母さん」
赤い太陽が二人を呑み込んだ。



名雪は最下層のど真ん中で一人ポツンと立っている。
天沢郁未は先ほど完全に消滅していった。
エターナルダンジョン、特にこの真なる永遠への扉(ザ・トゥルーエターナルドア)のある部屋は余程特別な作りらしい。
アルティメットソルクリメイションの爆発と超高熱を受けていながら殆ど被害がなかった。
「1500万度の超高熱にも耐えられる部屋か……」
どういう原理でこの部屋が守られているのか、それを知る者ももうこの世にはいない。
それに、名雪にはどうでもいいことだった。
要はこの場所でなら全力で『力』を使っても『世界』自体を壊してしまう心配をしなくていいということである。
それさえ解っていればいいのだ。
名雪の視線の先には真なる永遠への扉(ザ・トゥルーエターナルドア)がある。
名雪は真なる永遠への扉(ザ・トゥルーエターナルドア)に向けて、ソルフレアを放つ構えをとった。
だが、その必要は無かったようである。
独りでに封印が外れると、真なる永遠への扉(ザ・トゥルーエターナルドア)は内側から開いた。
封印の効力が切れる瞬間がたまたま今日この瞬間だったのか、それとも、天沢郁未が消滅したからなのか……それは誰にも解らない。
「これで……戦う相手には当分困らないみたいだよ……」
名雪は心の底から楽しげに笑うと、扉の向こうから『敵』が出てくるのを待ち構えた。



「名雪!?」
意識を取り戻した香里が最下層に辿り着いた時には、名雪の姿はもうなかった。
そこにあったのは、初めて見るモノ達の何百もの屍だけだった。
屍というより肉片と言った方が正確かもしれない。
「……永遠の向こう側の世界……」
香里は真なる永遠への扉(ザ・トゥルーエターナルドア)が開き、開けっ放しになっていることに気づいた。
「……向こう側に行ってしまったの、名雪? 新しい戦いを求めて……」
侵略者から自分の世界を守るために戦うのではなく、戦うために別の世界に行くというのならそれは……。
「……こっちが侵略者よね……」
香里はふと気づいた。
かって郁未さんや神奈さんと戦った永遠からの侵略者達ももしかしたら、今の名雪のように自分の世界で敵を無くし、戦うためだけにやってきたのかもしれない。
この怪物の屍達もまた同じように……。
「あたしは……もう……いいわ……」
理由を後から作ってまで戦い続けたいとは思わない。
香里は真なる永遠への扉(ザ・トゥルーエターナルドア)を閉め、再び封印することにした。
郁未の『力』と『記憶』を持つ自分にはそれが可能である。
なぜか、郁未さんが消滅しても、香里が分け与えられた『力』……すなわち『命』が消滅しなかった。
郁未さんから、『この世界の魔王(神)という存在』を引き継いだ名雪が、香里の方に与えられている『力』を回収しなかったからだろうか?
どこか別の世界に居る名雪によって自分は今も生かされている?
なぜ、名雪は回収しなかったのだろうか?
こんな僅かな『力』は回収する必要もないと思ったのか、それとも、自分に情けをかけてくれたのか?
「結局、この戦いはなんだったのかしらね……」
香里は、自分一人だけが生き残り、生き恥をさらしているような気がした。
「とりあえず、扉を閉めないとね」
全てはそれから考えよう。
自分の手に負えないような存在が出てくる前に閉めてしまわないと……。
「……と、その前にセリオさん呼んであげないと……」
彼女の故郷はこの扉の向こう側の一つの世界なのだから。
「なんか、この世界を押しつけられたって気分よね……」
新しい神(魔王)様はさっさと別の世界に行ってしまった。
その間は、やっぱり、自分が管理しないといけないのだろうか?
「いいえ……神様なんていらないのよ……人間は勝手に自分一人で生きていくわ……」
もう他人の運命に干渉するのも、予測するのさえ当分したくはなかった。
「とりあえず、やれること、やらなきゃいけないことをやらないとね……」
セリオを元の世界に帰し、扉を閉める。
全てはそれからだった。








次回予告(美汐&香里)
「というわけで、カノサバ第66話こと、第62話アナザーb?をお送りしました。これでBパートも終了!……と思わせて後一話あるんですよね、蛇足(エピローグ)が……」
「ちょっと長めになっちゃったけど、なんとか一話でラストバトル決着つけたわよ。だって、次回に引いちゃうと、次回がラストバトル後半とエピローグ前半、次々回がエピローグ後半という変な構成になっちゃうからね」
「というか、次回まるまるエピローグという構成もどうかと思いますが……」
「うん、確かにあなたの言うとおり蛇足なのよ。バットとかダークな作品としてのレベルを高めるためなら、今回の名雪が郁未さんを殺したところで終わっていた方がいいのよ、今回の最後のあたしのフォロー(説明)すら余計なのかもしれないわね」
「そうですね、後味の悪さとか意外性というのは、『説明』が無い方が雰囲気壊れませんからね」
「うん、そもそもラストバトルも本当にダークや残酷にしたいなら、名雪と郁未さんがあんな感じの会話もしないで、名雪が憎しみのままに郁未さんを弄んで、最後はあっさり何も言わずに殺す方がいいのよ」
「相変わらず徹しきれなかったんですね……」
「それだと説明不足や伏線未消化が多くなって嫌だったのよ……」
「しかし、次回のエピローグまで読んだら、間違いなくこの作品は残酷とかダークとかグロとか名乗れませんよ?」
「いや、別に名乗りたくないからそれはいいんだけど……次回はホントに蛇足って感じよ」
「では、今回はこの辺で」
「良ければ次回もまた見てね」
「戦わなければ生き残れません」





『ソルフレア』
太陽には黒点のあたりで、突然、輝きをまし、大量の高エネルギー粒子が、惑星間空間にふりまかれる現象があります。
これが太陽大気中の最大の爆発、太陽フレアです。
……といった現象を名雪が地上で生身で再現しているとでも思ってください。
威力は水素爆弾100万発ぐらい。



『コロナフィンガー』
太陽の外層大気(コロナ)の温度(100万度から200万度ぐらい)を自らの指(掌)に与える技。

『プロミネンスブレイカー』
太陽の彩層から炎のように吹き上がっているガスがプロミネンス(紅炎)。
まあ、要するに紅い炎できた剣、斬るのではなく、あらゆる者を『灼き斬る』ことができる。


『アルティメットソルクリメイション(究極太陽火葬)』
カイザーケロピーを巨大な太陽(火球)と化させ、相手に叩き落とす技。
その温度は1500万度(太陽の核の温度)に匹敵し、灼き尽くせぬものはない。


『名雪式邪夢』
瞬きの間に何百、何千回と相手に悪夢(恐怖と絶望)を体感させる連続邪夢。






一言感想板
一言でいいので、良ければ感想お願いします。感想皆無だとこの調子で続けていいのか解らなくなりますので……。




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