カノン・サバイヴ
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エターナルワールドで対峙する名雪と佐祐理。 飛来したジークケロピーが口火を切り、再びバトルが始まる。 「ソードベント! ケロピーセイバー!」 「あははーっ♪ 一応剣持ってたんですね♪」 それは剣というのは正しくなかった。 名雪はケロピーのぬいぐるみを剣のように叩きつける。 「あははーっ♪ ソードベント♪ さゆりん☆ソード♪」 魔法のステッキの先端から七色の光が放たれ、光が刃の形に形成された。 バショオオン! さゆりん☆ソードがあっさりとケロピーセイバーを切り裂く。 「あはははははーっ♪」 佐祐理の猛攻に徐々に追いつめられていく、名雪。 ドゴオオオオオオオオオオオオオオオッ! 「だおおおおおおおっ!」 ついに、さゆりん☆ソードの一撃が名雪を軽々とはね飛ばした。 「トドメです♪」 しかし、名雪と佐祐理の戦いは、決着のつく前に時間切れとなる。 それぞれ現実世界へと戻るヒロイン達。 彼女達が去ったエターナルワールドでは、一人残されたメタル北川の不気味な咆哮をあげていた。 その夜、水瀬家では消えたはずの犯人がファミレスから再び現れ、何者かが奪った警察の覆面車両で逃走中であるという情報がもたらされる。 逃亡を助けているのは、観鈴だった。 理解に苦しむ名雪。 美凪は、ヒロインとしての目的を果たすために冷徹な仮面をもう一度つけ直すため、観鈴はただひらすらに破壊と戦いを求める佐祐理に近づいたのではないかと推測する。 全てが戦いを中心に回っていることに苛立つ名雪。 だがそんな名雪に、美凪が釘を刺す。 「…あなたも、佐祐理さんを倒そうと思ったはずです……」 言葉に詰まる名雪。 美凪の言う通り、それがこのゲームを考えた者の手なのか……。 その頃、行列のできる弁護士しおりん事務所では、 青い髪の少女が、また1人、ヒロインが消えたことを告げに、栞の前に姿を現していた。 「お姉ちゃん……ホントに死んだの……?」 「…………え……ええ、そうよ」 「お姉ちゃん……」 「戦いのペースが遅いわよ。あなたには時間がないはず……」 「う……」 そう確かに、戦いがスローペースなのは栞にとってはまさに命取りだった。 「急ぎなさい……あなたの命の灯火が消え去る前に……」 少女の言葉が、栞に重くのしかかる。 名雪の耳に警察が佐祐理の出身地に捜索の網を張るという情報が入る。 名雪は、居ても立ってもいられず、すぐさま現場に向けて飛び出していく。 同じ頃、水瀬家では青い髪の少女の情報を少しでも得ようと、その旨は告げずに祐一の占いをはじめていた。 カード占いを始める美凪。 だが、集中する美凪の顔が次第に曇っていく。 「…何も見えない……今も過去も未来も、何も見えない……なぜ……?」 警察の読みは当たり、佐祐理の車はすぐに検問にかかる。 だが当然のごとく、佐祐理はそれを振り切り逃走。 たちまちサイレンの音で騒がしくなった現場に、名雪が到着する。 そのとき、カーブを曲がり切れなかった佐祐理の車が、崖から転落、爆音とともに炎上。 「まさか! これで終わりだお?」 息を飲む名雪。が、そこへモンスターの接近音が響きはじめる。 名雪が振り返ると、そこには観鈴が、歩み寄ろうとする名雪。 その瞬間、ファンシーアリクイが、名雪に襲い掛かってきた。 「可愛い外見に似合わず乱暴だお……」 避けながら変身した名雪は、結局、戦いの場、佐祐理の待つエターナルワールドへと渡っていくのだった。 「佐由理さんだけは……許せないおっ!」 香里を殺したことに何の痛みも感じず、むしろ新たな戦いを求める佐祐理だけはは許すことができない。 激しい応酬を両者繰り返すが、やがて名雪の攻撃が大きく佐祐理の態勢を崩す。 「おとなしく刑務所に戻るお……」 名雪が戦いの終わりを告げたその時、 「ナスティベント! がおブレイカー!!!」 観鈴が放つがおブレイカーが名雪を襲った。 頭を押さえ転がる、名雪。 「み、観鈴さん……どうして……」 観鈴は心を捨てたかのように、龍騎に襲い掛かる。 「戦わなきゃ……観鈴ちんは戦わなきゃいけないがおっ!」。 「やめて、観鈴さん!」 観鈴の攻撃を一方的に受ける名雪。 駆け付けた美凪が助けに入るが、観鈴は美凪はに対しても剣を向けてくる。 「全員敵倒すがおっ!」 「はぇ〜」 その間、やっと立ち上がった佐祐理に、突如現れたメタル北川が襲い掛かる。 「美坂の敵ぃぃぃっ!」 「ふぇ! モンスターのくせに生意気に言葉を喋るんじゃないです♪」 香里を倒した佐祐理を狙っているのだ。傷を追った佐祐理は戦うことを諦め、エターナルワールドを離脱。 名雪達も、現実世界へと戻って行く。 「次は叩きつぶしてあげますよ♪」 そうい言って去ろうとする佐祐理に、美凪が声をかける。 「…国崎往人という名前を覚えていますか?」。 「ふぇ?」 美凪を一瞥するものの、思い出す気などまるで無いように一言「知ったことじゃないですよ♪」と言い捨て、立ち去る佐祐理。 その後を、観鈴が続く。 観鈴の戦う理由をいまだ知らない名雪は、いら立ちを感じながら、なぜそうまでして戦わなければならないのかと詰め寄る。 何も語らない観鈴。 代わりに美凪が答えた。 「…呪……母親……翼を持つ者……」 次回予告(美汐&香里) 「というわけで第8話を……」 「………………」 「……短い上にダイジェスト風……そんな手抜きはないでしょう」 「……いや、まるまるカットしてもよかったかなって部分の話なのよ、ここは……でも、元ネタ知らない人に解りにくくなりすぎる気がしたので……とりあえず書いたのよ」 「つまり、美凪さんの最後の話は次回に持ち越しですね」 「ええ……(実は、元ネタ知ってる人なら今回の話飛ばしても問題なし)」 「では、早いですが今回はこの辺で」 「良ければ次回もまた見てね」 「戦わなければ生き残れません」 |