Kanon Princeess(カノン・プリンセス)
第5話「破滅の魔獣 ラスト・オブ・ゾイド」



「Kanonは、Keyは全てこの北川のものだ!」
「そろそろ、お時間ですよ、北川さん」
「え? 今回はボキ(俺)が主役なんじゃ……ぎゃああああああああああっ!」
「フフフッ、全てを手に入れるのは古代水瀬一族であるこの私だけです。バイバイ、北川さん」
「初登場があの扱い……北川君にぴったりね……」

ついに復活を果たすデス・秋子(巨大)。

「……ついに、目覚めてしまったのね……」
「お姉ちゃん、あれが破滅の魔獣デス・秋子なんですね?」
「世界の終わりだお〜」
「あははーっ ♪ ここはさゆりんにお任せです ♪ グラビティ・Kanon(超重力魔法)♪ ♪ ♪」

ズオオオオオオオオオオオオオオオオオン!

「……やったの?」
「あぅ!?」
「うぐぅ!?」
「超重力魔法を押し返してるお〜!?」
「フフフッ……これが真の荷電粒子砲です!」

ズガガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!

「……強すぎます……ごふっ!」
「あぅ…………」
「被害全キャラに確認。範囲が広すぎて測定できません」
「うぐぅ……なんで美汐ちゃんは無傷なの……?」
「『メインヒロイン』ですから」
「うぐぅ……美汐ちゃんはサブ……」
「はい? そんな、あゆさんいいんですか?」
「うぐぅ?」
「あゆさんを、デス・秋子さんに向けてグラビティ・Kanonで撃ちだしてくれなんて……ホントにいいんですか?」
「うぐぅ!? ボク、そんなこと言ってないよ!」
「わたしがお母さんのEフィールドを破壊するから、そこに向かって飛ぶんだよ、あゆちゃん」
「うぐぅ! 勝手に話を進めないでよ、名雪さんまで……」
「だお!!!(名雪の口から荷電粒子砲)」
「……佐祐理……ターゲットロック……」
「あははーっ ♪ グラビティ・Kanon発射 ♪」
「うぐうううううううううううううううううううううううううううううぅぅぅぅぅぅ!」

ドカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアン!


「…………うぐぅ? 良かった、夢?」
「ええ、長い長い夢です。遙かな前世の夢です」
「あ、美汐ちゃん」
「おはようございます、あゆさん」
「なんか、ボク、夢の中で美汐ちゃんに酷い目に合わされたような気がするんだけど……うぐぅ、よく思い出せない……」
「ぼそ(直接、手をくだしたのは佐祐理さんです……)」
「うぐぅ? 何か言った、美汐ちゃん?」
「いいえ。それより、いつまで、笹の葉に吊されてるつもりですか? もう、7月もとっくに終わって、もうすぐ10月ですよ……」
「うぐぅ、みんなが降ろしてくれないからじゃないか……て10月!?」
「あゆさんが眠っている間に、地上では三ヶ月の時が流れていたんです……」
「うぐぅ、ボクがトイレに行かない美少女だからいいようなものの……そうじゃなかったら大変なことになっているよ……」
「排泄以前に、餓死してると思いますよ」
「うぐぅ……」



「なんか、俺の出番がどんどん無くなっていくような……」
「当然です。この作品の主役は香里さん(一応)であって、祐一さんではありませんから」
「天野?」
「妹を名字で呼んでどうするですか? アニキ」
「いや、なんか……名字の方が呼びやすくて……」
なんで兄弟で名字が違うんだ?ということに注意がいかない祐一。
「相沢く〜〜ん」
「北川か?」
「何暗い顔してるんだ、相沢く〜ん。悩みがあるのかい、相談にのるよ、ボキ達友達じゃないか」
「会ったばっかだろ……」
「ぼそ(この作品で俺は変わるのさ、北川マークVに! 素敵な彼女をゲットするのさ!)」
「なんか変に力が入ったやつだな……」
「クラスメートに超美人な子がいるのさ」
「へぇー…………て、香里?」
「相…お兄ちゃん」
「初めまして、ボキは祐一君の大親友の北……」

ドココォ!

祐一の目にとまらない速度で、北川のボディに一撃を加える香里。

「こんにちわ……妹の香里よ」

ドココォ! ドココォ! ドココォ!
「げふっ! ごふぅ! ぐふぅ!」
「ぼそ(何登場してるのよ、あなたの顔見て、相沢君が記憶取り戻したらどうするの!?)」
「げほ……ごめんなさい、美……香里さん……」
「フフフッ……皆さん、早く席についてくださいね」
「秋子さん!?」
「フフフッ……この業界には似た人が15人はいるんですよ」
「そんな馬鹿な……」


中略


「……そんなことがあってから、早三ヶ月が経ったのです」
美汐は三ヶ月分のストーリー展開を総集編的にして語ってきかせた。
「うぐぅ……もの凄く無理があるような気がするよ、美汐ちゃん……それに中略って?」
「……ぼそ(三ヶ月前に書きかけで放置してあった話の続きなんて書けるわけないじゃないですか……)」
「うぐぅ!?」
「……ぼそ(だいたい冒頭の話も完全に旬が……)」
「美汐ちゃん?」
「(某漫画シス○リよりはまだましですが、学校初登校の話なんていまさら……)…………はっ! なんでもありませんよ」
「美汐ちゃん……おもいっきり挙動不審だよ……」
「……挙動不審なんて言葉知ってたんですね、あゆさん。意味解ってますか?」
「うぐぅ……怪しい人?」
「ほう……つまり、あゆさんは私が怪しくて危なくて変態的だと言うんですか?」
「うぐぅ!? そこまで言ってないよ、美汐ちゃん…………て、何その銃……」

ガコオォン!

「ふう……やっぱり、口で説明して納得させるより、『記憶を書き換え』といた方が良さそうですね」
「あははーっ ♪ スタンド能力ですか?」
「違います。最近のジョジョはよく知りませんし……」
「ふぇ? 烏マンでしたっけ?」
「それを言うならマインドアサシンです……確か……」
「クール?」
「それは違う漫画です……」
「ゾンビパ……」
「今度は死神ですね」
「ふぇ、単三電池二本で動くアンドロイド?」
「やおい(魔術師)×2ですか……アレは駄目ですね。やおいならナルトとテニスが……」
「佐祐理の碁 ♪」
「それは同人ソフト…………ヒカルの方はついにアニメ化ですね」
銃で後頭部を殴られて気絶しているあゆを無視して、二人の漫画談義(主にジャン○系)は朝まで続くのだった。



「………………」
舞は、暗くて怪しげな部屋(蝋燭に囲まれていたりする)でタロットカードと向き合っていた。
「…………占い方が解らない……」
「適当にカードを並べて、意味深で意味不明なことを口走っていればいいんじゃないですか?……やっぱり、アイスはバニラに限ります」
「…………なぜ、ここにいる?」
「もぐ……この部屋が一番涼しいんです」
「…………」
「舞さんも食べますか?」
「……アイス嫌いじゃない」


「あぅ〜〜」
「だお〜〜」
「…………」
「…………」
真琴と名雪は控え室で向き合っていた。
「……真琴の出番まだ?」
「あはは……最近、出番が全然ないね」
「あぅ〜……せっかく『おしゃれ』とかの用意したのに……」
「わたしも、せっかく途中で寝ちゃわないで『お料理』できるようになったのに……」
「あぅ〜…………」
「まあ、気長に待つしかないよね……」
「二人とも何をのんきなこと言っているの!」
「あぅ、秋子さん……」
「名前呼ばないと誰が喋ってるのか解りにくいよね……」
「だから、そんなことを言ってる場合ではありません、名雪! ついに恐れていたことが……」
「どうしたの、お母さん?」
「彼女達が来るんです……」
「彼女達?」
「そうです。謎のベールに包まれていた残り3人の妹が!」
「だお!?」
「あう!?」
「まずいよ、お母さん……彼女達が加わったら……」
「ようやく自体の緊急さが解ったようですね……」
「彼女達が加わったら…………わたし達の出番がますます無くなっちゃうよ!」
「ええ、それだけはなんとしても防がなくては……」
「…………」
真剣な顔で顔を見合わせる『四人』。
真琴、名雪、秋子、そして……。
「だお!?」
「名雪?」
「おかしいお! ここに居るのはわたし、真琴、お母さんの3人のはずなのに、コップが4つあるお!」
「まさか、すでに!?」
「あぅ!? 秋子さん、後ろ……」

クイクイッ! ヒラヒラ〜!

「踊ってるお!?」
「何を…………誰も居ないじゃないですか?」
「あぅ! 今度は名雪の後ろ!」

カクカクッ! パンパーン!

「そこか!」
秋子の手刀が名雪の背後の空間を切り裂く。
しかし、そこにはすでに誰も居なかった。代わりに……。
「これは!?」
「お母さん!?」
「あううぅ!?」
1枚の白い封筒だけが置かれていた。『お米券』と……。




次回予告(香里&未汐でお送りします)
「…………やっと再開したわね」
「作者の現実問題は置いておいて、一番の理由は元ネタの方が残り二話しかないというのが一番の再開理由だと思われます」
「今回の話の冒頭(ゾイドネタ)と同じ過ちはしたくないものね……」
「ええ、物事は旬が大事です」
「……あっちの作品のぱぎゅう編やKanon(雪国)編なんてまさに流行……というかマイブームの影響受けまくりだしね……で、KPの今後の予定は?」
「元ネタ終了までに、最低でももう一話書くそうです。今回、もろ『続く』な感じで終わってますしね」
「なるほどね……」
「では、次回『亜里亜! 戦慄のダンス!』でお会いしましょう」
「そのタイトル……ホント?……というか正気?」
「さあ?」
「……まあいいわ……良ければ来週(次回)も見てね」
「永遠なんて欲しくないのに……」



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